走れ!でんどう三輪車
齢70にしてブログなるものに挑戦!人生まだまだこれからですよね(^^)//。俳句や詩歌を趣味として又釣り人として、 、、、、、はたまた「でんどう三輪車」として、日々の出来事を綴ります。

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花冷え

  花冷え  いのうえ つとむ

桜の花の蕾にも冷たい雨!
蕾が開かんとする時にも冷たい雨!
満開の桜にも冷たい雨!
散り行く桜の花にも追い討ちをかけるように
又冷たい雨が降り注いでいる。

桜にとって今年は試練の年のようである。
久しぶりに暖かい春の日差しを受けた枝垂桜を、先日妻と妻の友達と三人で見てきた。
其処は酒匂川の支流の中津川に沿った集落で「寄」と言う字の一文字で「やどりき」と読ませる珍しい地名である。
小田急の新松田の駅を降りてバスに乗ったのだが10時55分発ということで40分ほど駅前で暇をつぶした。
バスの案内所を訪ねたとき「寄に行くのには何処で乗るのですか」と聞いた。「3番のバス停です。今度は10時55分です」と教えてくれたので、バス停を確認していた。「桜を見に行くのですか、寄と聞かれたので」と親切にも案内所の受付の婦人が地図を持ってきてくれて道順を教えてくれた。

バスは時間どうり出発して新松田駅の街路を離れて、よく整備されたアスファルトの舗装道路の山道を登っていった。
山の道路が蛇行していて桜の花が思い出したように所々咲いていた。谷底は予想していたより深く「こんなに山奥だったのか」と思いながら窓の外の景色を眺めていた。
しばらくして山の谷間の少し開けたところに家が五・六軒見えたきた。
やがて家並みが揃い松田町「寄」の集落となって終点、寄のバス停に到着した。

バスの運転手さんに聞いたように、右に曲がり、左に曲がり、山のお茶畑を歩いて行った。お茶畑の向こう側に目当ての枝垂れ桜があるのか桜の木が見えないので、どれだけ登ると良いのか見当が付かない。下ってくる人に聞くと、「まだまだ先が長いよ」と言われてゆっくり坂道を歩いた。ゆっくり歩いたというよりも息が切れて足が進まないのだ。若い夫婦たちだろう。後から来て軽く追い越されると「年だなー」とつくづく思い知らされた。

畑の土手や道の畦を見るとタンポポが咲き、所々に野蒜が生えていて、「帰りに採って行こう」などと策をめぐらしながら急な上り坂を歩いた。

やがて眼下に一本の枝垂桜が農家の庭先に咲いているのが見えてきた。
急ごしらえの階段が畑の中に作られていて降りて行くと数人の人が桜の古木を囲んで記念写真を撮っていた。

農家の主人の話によると松田町の観光課が「土佐原の枝垂れ桜」と宣伝して桜を見に来る人が増えたという。樹齢150年と謳ってているのだが。切ることは出来ないので年輪を数えてみたのでは無く、本当のところは分からないと言っていた。あくまで推定だと話していた。農家の個人の好意で見せていただくもので、観光化されてい無い。自然のままだからこそ心の和む思いがした。
「茶畑で生計を立てているのですか」と聞くと「みんな兼業農家で横浜あたりまで勤めに行っていますよ」と主人の返事だった。この山村からの通勤では大変だなあと思った。農業だけでは生計が立てられないのだろう。

時計を見ると12時になっていた。スーパーで買ってきた弁当を広げて枝垂れ桜と山の見晴らしをご馳走にして昼食を食べた。
足元に生えていた3本ほどの野蒜を採ってその場で生で食べたがこれほど野趣に満ちた昼飯は外ではない。
また帰り際に野蒜とタンポポを採ってお土産にした。

箱根の近くまで、せっかく来たのだからと「姫の湯」の温泉に疲れを取りに立ち寄った。
温泉は空いていてゆっくり湯船に浸かりくつろげた。しばらくしてよく数えたのではないが15人から20人ほどの70歳の僕と同じ年恰好の人たちが狭い浴槽に代わる代わる入って満員になってきた。急に賑やかになったが礼儀正しく品の良い人たちだった。よく見ると目が不自由な人がほとんどで手を引いてもらいながら入ってきた。付き添いの人がこまめに世話をしていて楽しそうに温泉に浸かっていた。
熱めなお湯なのでそれが話題になり「この熱いのが良い」という人と「熱いのが苦手だ」という人がいて久しぶりの温泉のようで嬉しそうに温泉のお湯を堪能していた。

この団体さんが先に浴槽から出た後、しばらくしてから僕も出てソフアーに腰をかけて休んでいると、二階の休憩室の賑やかな談笑の声が聞こえてきた。
「さっきの目の不自由な方たちですか、賑やかで楽しそうですね」と管理人さんに聞くと「そうなんです、昨日連絡があり少しばかり割り引いて差し上げたんですよ。それがねえ・・何処も受け入れてくれなくて、困っていて、うちに来られたのですよ・・」それを聞いて「エエ!そうなんですか、あのハンセン病の人たちの差別と同じではないですか」とつい口に出した。
ニュースで聞いた元ハンセン病患者さんの差別の件もひどいもので、他のホテルでは自分のホテルでなくて好かったと密かに胸をなでおろしただろうと思った。

まだまだ体の不自由な人たちにとって日本という国は「花冷えの桜のように世間は冷たい」と思い知らされた。

(2006・4・12)


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  1. 2006/04/12(水) 01:16:23|
  2. 小説・エッセイ|
  3. トラックバック(-)|
  4. コメント:16

  

コメント

なりたか&miko さん貴重な戦争体験

貴重な戦争体験を拝見して、子供の時を思い出しました。有り難うございました。
戦争の知らない世代が多い時代、ぜひ語り継いでくださいね。有り難うございました。
  1. 2006/04/14(金) 01:30:09 |
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  3. でんどう三輪車 #-
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コメントありがとうございました

でんどう三輪車様
いつも応援、ありがとうございます。

私も応援、クリック。
また楽しみにしています。
  1. 2006/04/14(金) 00:02:50 |
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  3. なりたか&miko #-
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ドロシーさんいつも有り難う

でんどう三輪車のパンクの修理は今日は出来ませんでした・・明日のお楽しみ・・でんどう自転車は直したいけれど・・前のホークが少し曲がり直せないのでお店に聞いたけれど・・新しく買い換える事になりそうなので(安くても7万円するの)・・坂の多い洋光台ですが・・古い自転車を電池のアシストなしで坂道を引いて配達しています・・でんどう三輪車が10年ほど前の古いものなのでメール便の配達には電池が持たないのです・・電池が長持ちすれば良いのですがね・・五段変則の自転車だと2万円ぐらいで買えるのでそれでも良いかと思っています・・怪我が無かっただけでも好かったと感謝しています。
今日も昨日の疲れが取れません。

結婚記念日は昭和39年4月25日だそうです・・母ちゃんに聞きましたよ(へへへへ)今まで素通りしていました・・今年はぶどう酒で乾杯!・・と行きますか。
  1. 2006/04/13(木) 21:59:03 |
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  3. でんどう三輪車 #-
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その後・・・

乗り物の修理・配達のお仕事いかがですか?
雨の日風の日も、お仕事本当に頭が下がります。
でも、くれぐれも気をつけてくださいねぽち。
  1. 2006/04/13(木) 21:20:45 |
  2. URL |
  3. Dorothy #-
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野田正美さんコメント有り難う

見事な枝垂れ桜でしたよ!・・空気が綺麗で日当たりの良く・・お茶畑に囲まれた農家の庭で・・今まで人に知られることが無く・・桜にとっても環境が良いのでしょうね・・河津桜は人の行列でしたが・・ここはいつまでもこのまま静かにしておきたいね・・目の不自由な人たちが温泉で喜んでいる姿を見ると・・どうしてよそのホテルや旅館が受け入れてあげられないのか残念ですね。
  1. 2006/04/13(木) 20:26:22 |
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  3. でんどう三輪車 #-
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凪 ちゃんコメント有り難う!

知らない間に差別をしているかも?・・ホントだね・・受ける側の心の痛手・・心しなければいけないね・・純真無垢な赤ちゃんだけかもね。
  1. 2006/04/13(木) 20:13:14 |
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  3. でんどう三輪車 #-
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お疲れ様でした!!

でんどう三輪車様
良いお花見が出来ましたね。
推定でも150年の桜には驚きますね。
桜の寿命は50~60年と聞いていますが。
違っていますか?

体の不自由な人の受け入れは出来ていないんですね。
差別はひどいですね。

『人はこころ』野田

  1. 2006/04/13(木) 17:33:35 |
  2. URL |
  3. 野田正美 #-
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こんにちは

人が人を差別すること。
それがまるで当たり前のようにまかり通ってる
人生を歩まれてる方が大勢いるという現実をいくつも見てきました。
差別するものが又差別され、その繰り返し。
きりがないですね。
私も自覚が無いだけで、何かを、そして誰かを差別し、繰り返しているのだろうと思います。
もしかしたら一切の差別をしていないのは赤ん坊だけかもしれないですね。
  1. 2006/04/13(木) 17:33:00 |
  2. URL |
  3. 凪 #-
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なりたか&miko さん・心の不自由は目に見えないよね

なりたか&miko さんコメント有り難う!・・桜は満開ですばらしかったね・・最近町の観光課が宣伝していてまだあまり知られていない所のようです・・農家の主人がいろいろ話をしてくださったのですが・・観光地と違って素朴でそれが好かったですね・・ジュースも売れば売れると思うけれどそういう商売に絡めないところが清々しく・・良い思い出になりました・・温泉でのことは聞いてビックリしましたね。心の不自由な人間になりたくないですね。
  1. 2006/04/13(木) 12:50:03 |
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  3. でんどう三輪車 #-
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かもめさんコメント有り難う!

僕がまだ勤めている時・腰痛でお世話になった鍼灸の先生も40代で失明されて鍼灸のお仕事に就かれたのですが勘が働き良い先生でした・・家内は聾唖者ですが耳が聞こえない分・・勘が良いですね・・でも怪我が無くて幸いでした。
  1. 2006/04/13(木) 12:34:32 |
  2. URL |
  3. でんどう三輪車 #-
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枝垂れ桜

でんどう三輪車様
こんばんは。
mikoです。

推定でしょうか。
樹齢150年の枝垂れ桜は
見事だったでしょうね。

体の不自由な人たち。
なぜ差別するのでしょうね。
かえって健常者のほうが、
心が不自由なんですね。

応援のぽち。
  1. 2006/04/13(木) 01:54:08 |
  2. URL |
  3. なりたか&miko #-
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毎日、本当にご苦労様です

ホント、ケガがなくてよかったですね。
受け取るほうは何気なくでも、配達される方は大変な思いをされているんですね。(感謝!)
私の業界(鍼灸マッサージ)にも目の不自由な方が結構いらっしゃいます。でも、たくましいですよ。視力にハンディある分、他の感覚が鋭いので
ビックリさせられることがありますよ。
  1. 2006/04/12(水) 21:51:28 |
  2. URL |
  3. かもめ #qFtFqKCE
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ドロシーさんいつも有り難う

今日は疲れました。分厚いカタログばかりで紙は凄く重いんですよ・・配達の途中で車をよけて・・車道と歩道にある鉄の柱に体当たり・・でんどうつきの自転車がスッテンコロリン・・前のホークが曲がり・・乗車不可能・・でんどう三輪車はパンクしていて・パンクを直していなかったので・・いざという時には使えない・・古い自転車で何とか配達したけれど・・くたくたです・・明日はパンクをなさなければ・・夕刊の配達だけは・・でんどう三輪車の電池が持つのです・・メール便には電池が持たないので使えないの・・残念!です・・でも怪我が無かったので幸いと思いましょう。
  1. 2006/04/12(水) 21:21:35 |
  2. URL |
  3. でんどう三輪車 #-
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一度アキレス腱を切り手術後、ギブスも取れたので、入院中の病院の近くの銭湯に行きました。
こわごわ入ってる私のソバで勢いよく、ぶつかりそうに突進する子供に恐怖を覚えました。
元気な人には、不自由な人の気持ちが分からないのですね。
  1. 2006/04/12(水) 20:45:10 |
  2. URL |
  3. Dorothy #-
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さくらみかんちやん有り難う!

朝早いね!・・今日はメール便が何時も2箱なのに5箱もあり全部厚いカタログです・・気を入れて配達してきますね。
健康で働けることは本当に有難いですね。
さあ!今日も元気に行きましょう!。
  1. 2006/04/12(水) 09:33:33 |
  2. URL |
  3. でんどう三輪車 #-
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底辺にいる人々

農家の枝垂桜。温泉で楽しむ目の不自由な人たち。
みんな社会的に見れば底辺の人たちです。でも、その生き方は、全くあっぱれだと思うのです。

農家がなければ、日本人、どこから食べ物を得るつもりなのでしょう?
目が不自由? じぶんの目だって、いつなんどき見えなくなるのかはわからないのです。

キレイに加工された世界の中で、生きるという本質を見失っているような気がします。

山歩きをする。自然にしたしむ。そのとき癒しとともに心を過ぎる少しの悲しさは、そんな人間の本質を見失っていることに薄々気付いた心の叫びなのでしょう。
  1. 2006/04/12(水) 08:34:58 |
  2. URL |
  3. さくらみかん #bXefcIJo
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