(しらぎくや かすかにこえきく みみのおく)
白菊 いのうえ つとむ
雪国は
雪の便り
背筋がぞくぞくする
寒い日だ
足元に白菊が咲いている
白菊は可憐な花
・・遠い遠い日の
少女の声が聞こえる
※ 俳句の推敲
・・白菊の季語は秋
白菊や瞼の奥に咲きゐたり
白菊や胸の奥にも咲きゐたり
白菊や耳の奥にも咲きゐたり
白菊やかすかな声聴く耳の奥
白菊やかすかに声聴く耳の奥
微かに(かすかに)
微かな(かすかな)
『に』と『な』の微妙な違い
※ 俳句の省略
胸の奥にも
耳の奥にも・・『にも』であるから
『耳の奥にも』は
『瞼の奥に』を省略した。
『耳の奥にも』は
白菊は声の無い白菊ではない。
・・心の奥の奥に潜む白菊は
・・初恋の少女でもあり
・・17歳でこの世を去った末の娘でもある。
読む人はそれぞれの
『白菊』を胸に描けばよいと思う。
ここで取り上げる『白菊は』少年の頃
豊川海軍工廠でのB29とグラマン戦闘機の空爆で
若い命を落とした『セキちゃん』のことである。
女学生であったセキちゃんは
学徒動員で豊川海軍工廠に駆り出された。
・・その日の朝、
セキちゃんは働きに出るのを嫌がっていたそうだ。
「お国のためだから行きなさい」と親に勧められて
いやいや出掛けたという。
一人娘を失ったお母さんは無理に行かせたことを
「悔やんでも悔やみきれない」と僕の母に話した。
その悲しみを涙を流して母は僕に話してくれた。
・・それが『耳の奥にも』である。
戦争は庶民の幸せを奪っているのだ。
・・映画やテレビドラマの戦争は『匂いがしない』。
現実は地獄の底を這うようなものです。
・・80歳より若い人は戦争を知らない。
・・戦争は本当に恐ろしいことだ。
俳句は楽しい!
心の日記
小さな感動も
先ずは5・7・5
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- 2016/12/12(月) 11:21:41|
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