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走れ!でんどう三輪車
齢70にしてブログなるものに挑戦!人生まだまだこれからですよね(^^)//。俳句や詩歌を趣味として又釣り人として、 、、、、、はたまた「でんどう三輪車」として、日々の出来事を綴ります。

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脚白し・一句

梅雨に濡れ少女駆けあし脚白し  つとむ

脚白し先き行く少女梅雨に濡れ
梅雨に濡れ先き行く少女脚白し
脚白く追い越す少女梅雨に濡れ 
 


俳句とは上五と下五と入れ替えるだけで
趣がまったく違ってしまう。
俳句の面白さであり難しさでもある。

※ 脚白し先き行く少女梅雨に濡れ 
と『脚白し・・』を前に持ってくると
少女の脚が強く印象に残り
白い足を見せて追い越していく少女も
雨に濡れていくのだなー・・という感じ。
※ 梅雨に濡れ先き行く少女脚白し  
と『梅雨に濡れ・・』を前に持ってくると
雨に濡れていく印象が強い。
後姿を見て足も白いなーという感じ。
また文語と口語とでは・・俳句としての重みが違う。
文語のほうが格調が高く・・口語は平易で親しみやすい。
最初は 脚白く追い越す少女梅雨に濡れ
として最後に梅雨に濡れ少女駆けあし脚白く
と文語や口語に推敲してみた。

夕食を済ませてポツポツと小雨の降る中を
歩け歩けと暗い街灯の下を歩いていたら
足早に中学生か高校生かと思われる
小柄な少女が追い越して行った。
素足が異様に白く見えたということである。  


※ 秀句鑑賞
乳母車夏の怒濤によこむきに   橋本多佳子 
『乳母車・・』は母性愛に満ちた
女性ならではの句である。
『・・夏の怒濤によこむきに』は
自然の厳しさが対照的で
『に』の使い方が絶妙である。
この俳人の気性の激しさが窺える。
20年前俳句を始めたころに
痺れた俳句の一句でもある。(2015・6・30)

橋本多佳子の俳句
七夕や髪ぬれしまま人に逢ふ
夫恋へば吾に死ねよと青葉木菟
月光にいのち死にゆくひとと寝る
白桃に入れし刃先の種を割る
雄鹿の前吾もあらあらしき息す
雪の日の浴身一指一趾愛し
雪はげし抱かれて息のつまりしこと



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  1. 2015/06/30(火) 23:38:15|
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揚羽蝶・一句

ゆるやかに空飛ぶ夢よ揚羽蝶   つとむ

僕はよく空を飛ぶ夢を見る。
ゆるやかに田舎の風景を見下ろして飛ぶときもあり、
大きな家の屋根や樹の上を落ちそうになり
必死で飛ぶときもある。
どういう心理状態か知らないけれど
空を飛ぶ夢をよく見る。
目覚めてからも手を羽搏いていたりする。

※ 蝶・紋白蝶・紋黄蝶・・(春) 
※ 夏の蝶・揚羽蝶・黒揚羽・・(夏)
※ 秋の蝶・・(秋) ※ 冬の蝶・・(冬)。

※ 秀句鑑賞
しんしんと肺碧きまで海の旅  篠原鳳作 
この句は無季俳句の代表的な句であり、
季語が無くても夏を感じる。
この様な俳句が作れたら最高ですね。

僕は子供のころ肺結核になり
胸いっぱいに綺麗な空気を吸いたかった。
『肺碧きまで・・』が心に染みるほど感じる。
                 (2015・6・30) 





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  1. 2015/06/30(火) 05:00:22|
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赤井温泉


黒揚羽黒湯に浸かり笑みこぼれ   
手を広げ翅を広げて黒揚羽    つとむ  


「黒いお湯なので平泳ぎで泳いじゃった」
「・・見えないからね」と
手を広げて黒揚羽のように・・♪♪。 


赤井温泉に行った。
十年以上になるか妻と義妹の道子さんと行ったことがある。
昔ながらの銭湯風の温泉でそれがまた良い感じだ。
関東ローム層の黒湯で泉質は極上だった。
・・温泉に行くことになったのは、
かねてから肩こりがひどく温泉に行きたいと
美香ちゃんが言っていて
時たま健君が休みだったので車で出かけることにした。
美香ちゃんのご近所の萩原さんもご一緒した。
萩原さんは以前メール便を配達をしているときお会いした。
感じの良い方で挨拶を交わしたことがある。
美香ちゃんも萩原さんも喜んでくれた。
温泉に入り美人がなお美人になり肌がつやつやして輝いていた。
みんな若返って温泉効果抜群というところ・・良かったね。
洋光台から金沢文庫行きのバス一本で行けるのが嬉しい。
また出かけよう!。(2015・6・28)
  





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  1. 2015/06/28(日) 20:01:43|
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バイク音


  バイク音   いのうえ つとむ

早朝まだ暗いうちに
朝刊が配達される
夜が明け
梅雨も明け
バイクの音に起こされて
爽やかな朝が始まる
今日一日が始まる  




バイク音朝刊配達梅雨も明け
バイク音朝刊配達梅雨明けも   つとむ
※ 梅雨も明け (梅雨が明けた)
※ 梅雨明けも (梅雨が明けるだろう)
『も』の入れ替えで意味が違ってくる。


新聞の朝刊が配達される時間は決まっている。
配達地域によって時間が違うのは
順番に配達されるから
早いところは2時ごろ
遅くても6時の出勤時間には間に合わせる。
僕も約10年間・・定年後に夕刊を配達したが
雨の日は大変だった。
晴れた日はバイクの音も軽やかだ。 (2015.6・28)






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  1. 2015/06/28(日) 06:51:09|
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借命・一句

蛍火や借命という俳句あり   つとむ

先日友達と鎌倉に続く山の小川で蛍を見てきた。
今日は横浜の港南台の高島屋で鱒鮨を買ってきて
日頃お世話になっている白仁さんに届けた。
・・これを食べてと金山寺味噌を頂いてしまった。
彼はステージ4の肺癌を患っていても
信仰の功徳か『病どこ吹く風のごとし』と
・・平然としている。
ちょうど体験発表の原稿を書き終わったところだった。
(創価学会洋光台支部のセミナーで体験発表)
「くよくよしてもね。癌と付き合っていくしかないよ」と
彼は笑いながらよく言う。
話が進むにつれ『死とは』・・『命とは』と人生論になる。
・・「考えてみると80才だものなー」と僕が呟けば、
「お互い齢をとったねー」と二人の話が落ち着く。
日頃僕は齢の事は気にしないで若い気分でいる。
デパートの鏡の中の全身を見ながら・・ふと思う。
・・あと何年生きられるかと。
80歳とはまさに高齢者であり・・老人である。

※ 秀句鑑賞
七夕竹(たけ)借命の文字隠れなし    波郷
俳人石田波郷は結核療養所で療養していた。
結核は死の病・『借命』は病院では禁句とされていたが
七夕の短冊にある患者が堂々と『借命』と書いてあったと
詠んだ句である。  (2015・6・26)  






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  1. 2015/06/27(土) 01:58:04|
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小さな命




 小さな命    いのうえ つとむ

バスに乗って
座席に腰を掛け
窓を見ると
小さなハエが
ガラス窓にはり付いていた
小さなハエなので
僕の他には
誰も気が付かなかった
指でつぶすこともできたが
降りるまで眺めていた
それこそ
虫眼鏡でなければ
良く見えないけれど
微妙に触角を動かして
あたりの様子を
窺がっているようだった
小さな命が
ぼくと一緒に
バスに乗って運ばれてきた。 




バスの中小蝿と共に運ばるる 
バスの中女高生がいて蝿もいて 
バスに同席小さな蝿に言葉なし 
                    つとむ


    
一茶の句がふと浮かんだ。
良く見ると小さな昆虫の機能には
宇宙時代のロボットも脱帽だ。
小さな虫にも命が輝いていて
生命の畏敬を深く感じた。 


 ※ 名句鑑賞
やれ打つな蝿が手を擦り足をする  一茶
何と心の優しい句だろうか
俳句は詠む人の人生が滲み出てくる。
それが本当の俳句だと思う。





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  1. 2015/06/26(金) 15:19:01|
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葛の蔓・六句

  空つかむ 

歯がゆくて空をつかむか葛の蔓

宙泳ぐ葛の蔓かとふと思う

道ふさぐ葛の蔓あり荒れ地かな

いかにして生き伸びるのか葛の蔓

今はただ生きることのみ葛の蔓

友がいて今日も楽しや葛の蔓

                   つとむ

※ 秀句鑑賞
人間は生きる時間のうちに
何を見・何を喜び・何を悲しんで来たか
いわば人間の生の時間を見つめようとした
・・俳人森澄雄の俳句である。

除夜の妻白鳥のごと湯浴をり
妻がいて夜長を言へりさら思ふ
枯るる貧しさ厠(かわや)に妻の尿きこゆ
ぼうたんの百のゆるるは湯のやうに
冬の日の海に没る音をきかんとす
億年のなかの今生実南天
木の実のごとき臍もちき死なしめき (夫人への追悼句)

                         森 澄雄

戦争でボルネオから生き返ったのは
2000人の内8人であった。
森澄雄は生き返った1人である。
ゆえに・・これほど妻や子を愛して
句を詠んだ人はいないと聞く。 (2015・6・25)

 




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  1. 2015/06/25(木) 01:36:08|
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葛(くず)の蔓・十句

  葛の蔓 十句

葛の蔓ゆく当てもなく夏の空

葛の蔓雲追いかけて夏の空

ゆーらりと揺れし葛の葉風薫る

枯れ木また緑や緑くずの蔓

野薔薇悲し葛の蔓に抱きつかれ

夏空や手を振る如く葛の蔓 

風薫る物言うており葛の蔓

葛の蔓道にはみ出し風薫る

やんわりと肩に触れるよ葛の蔓

夏鶯の声透き通る葛の中
                 
                   つとむ     


朝散歩をしていて近くの山に向かい坂道を登って行った。
途中で見たのは葛(くず)の蔓が枯れ木を這い上がり
空に向かって流れる雲を追いかけて揺らいでいた。
何という強い生命力かと感じいった。
花という花に抱き付いて
荒れ地を我がもの顔のように茂っていた。
今日は工藤さんと酒巻さんと三人で
センター北の難波さんの店に行ってきた。
夕食の釜飯は酒巻さんが支払って御馳走してくれた。
楽しい一日であった。 (2015・6・23)


秀句鑑賞
夏空やポプラは遠くでもわかる    上村 占魚

何という爽やかな句。十七文字の妙!。
俳句はこうあるべきだと思う。 





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  1. 2015/06/24(水) 00:03:40|
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梅雨を切る・三句

 梅雨を切る 三句

梅雨の夜に刺身包丁研ぎいたり 
梅雨の夜の水切る如く刃先研ぐ
梅雨晴れて青光りして出刃包丁
                     つとむ

先日友達の家で
「包丁が切れなくなったから新しく買う」というので
包丁を研ぐことにした。ついでに自分の家の包丁も研いだ。
研ぎこんだ刃先を見るとなぜか心が躍る。  


※ 秀句鑑賞
花八つ手解剖室に水流れ     山田みずえ
末の娘が交通事故で亡くなり、
間もなく木語の句会に入会した。
横浜市大病院で
解剖の終わるのを待つ間の心痛が思い出されて
・・ギクリとした句である。





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  1. 2015/06/22(月) 07:08:04|
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ネールアート・五句

 ネールアート紫陽花色 五句

手を観れば額より出でし爪をして
つまんでは額の花びら爪に乗せ
紫陽花の雨の優しさ爪染める
君もまたネールアートは濃紫陽花
紫陽花の君妖精か爪の色


戦中・・戦後は、食糧難で食べることに必死であった。
空地には野菜を植え、薩摩芋を植えて飢えをしのいできた。
手や爪には土の色が染み込んでいた。
今の世とは別世界である。

デパートにもスーパーにもネールアートのコーナーがあり
若い女性はもちろん・・50代60代とみられる人までが
ネールアートデザイナーに手をゆだねている。
平和な世の中だ。  (2015・6・21) 


秀句鑑賞
ゆりの木の花の緑杯風溢れ
こころに棲む人あり百合の青莟   山田みずえ

※こころに棲む人あり・・は恩師石田波郷の事。
 木語の句会で山田みずえ先生に3年ほど指導を受けた。
 厳しいご指導であったが・・今となっては懐かしい。
 






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  1. 2015/06/21(日) 06:36:57|
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紫陽花・五句

紫陽花 五句

紫陽花や和服華やぐ乙女らが
紫陽花は土より生まれし色確か
濃紫陽花観てより後の白さかな
紫陽花や雨には雨の靴を履き
雨は嫌よ紫陽花は好き曇り空


紫陽花は土が酸性とアルカリ性で変わる。
青色(酸性)と赤色(アルカリ性)の色あいに分かれるという。
白い紫陽花はことさら爽やかだ。
※ 濃紫陽花白紫陽花の爽やかさ   つとむ
・・不思議なことだ。
紫陽花は梅雨の雨に濡れて艶やかになり
雨を好む花だという。 

※ 秀句鑑賞
額抱いて鋏重たき女かな   波郷  
俳句は背景が解ると解らないとでは理解に差が出る。 
戦後肺結核に多くの人が病におかされた。
石田波郷は病院で死の病と闘い
必死に生きる女の患者を詠んだ句だと思う。    

(2015・6・20)






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  1. 2015/06/20(土) 06:27:06|
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幼稚園児

  幼稚園児   いのうえ つとむ

信号待ちでバスが停車した
幼稚園の送迎バスだ
バスの中を見ると
園児たちで満席
一瞬!
一人の園児と
僕の目が合った
手を振って笑ってくれた
他の園児達も気が付いて
みんなが手を振って笑ってくれた

園児たちの瞳が澄んでいて
笑顔が可愛かった
笑顔が本当に
可愛かった

これだけで
今日一日が楽しかった



※この宝のような出会いを大事にし
・・良き想い出として
・・豊かな人生としよう。 
※昨日も今日も9000歩以上歩いた。
・・歩けることに感謝。 (2015・6・17)




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  1. 2015/06/17(水) 23:24:00|
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信号青

信号青紫陽花も青朝日浴び
泣けそうで泣けない念ひ栗の花
                     つとむ


朝の散歩で・・信号が青になった。
前方の行く先に青い紫陽花が咲いていた。
ただそれだけのことだが
※ 信号青紫陽花も青朝日浴び
※ 青信号ではなく『信号青・・』として
咄嗟に信号が変わった状況。青・・青と同じリズム。
GO!GO!・・前方オーライ・・歩けることの幸せ。
※ 泣けそうで泣けない念ひ栗の花
山梨の川へ鮎釣りに行く途中で栗の花が咲いていた。
友達が運転しながら「あれは栗の花だよ」
・・「臭いのだよ・・あの花は」・・辛い花だ。                                (2015・6・16)





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  1. 2015/06/16(火) 21:48:50|
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小便したくなり

紫陽花の葉影で小便したくなり
蛍舞ふ我が心電図宙(そら)にあり                             つとむ


『フーガ俳句』は技巧として走ってはいないか?
・・俳句で最も大切なことは
感動であり・素直な心の表現の結晶でなければならないと
・・反省している。
・・『影と陰』・・同じ 『かげ』でも意味が違いますね。
・・俳句は難しいですね。
・・『陰』では句の全体が暗くなるかと思う。                        (2015・6・15) 





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  1. 2015/06/15(月) 21:42:37|
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蝸牛(カタツムリ)

杖の先
杖の先々蝸牛
※ 蝸牛角引っ込めよ杖の先
※ よくもまーあ角こそ自在蝸牛

紫陽花の
枝枝にいる蝸牛
※ 紫陽花の花の布団もよかりけり
※ 急がずとのーんびりせよと蝸牛

ほんの一息
一息ついて苔の石
※ ほんの一息ひと息ついて苔の石

                     つとむ       

※印 推敲後 
紫陽花(夏)蝸牛(夏)・・季語重複
このような間違いが起きる・・注意。           


フーガ的俳句
まーあ・・重ね言葉の俳句をいろいろ試作してみる。
杖の先
杖の先々蝸牛

自然豊かな田舎へ行くとよく蝸牛を見かける。
あちらにもこちらにもカタツムリがいる。
これは走ることのできない自分の現状を象徴している。
紫陽花の
枝枝にいる蝸牛

梅雨時の紫陽花の咲く枝に蝸牛を良く見かける。
ほんの一息
一息ついて苔の石

歩き疲れてくると少し休みたくなる。
これは字余り。
敢えて定型俳句のおきてを破って2行にした。
全体を通して詩とみることが出来ないだろうか。
 
 蝸牛   いのうえ つとむ

杖の先
杖の先々蝸牛
紫陽花の
枝枝にいる蝸牛
ほんの一息
一息ついて苔の石

        

        





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  1. 2015/06/15(月) 06:47:45|
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薔薇咲いて

 
薔薇咲いて薔薇散るまでの月日かな
紫陽花や紫陽花の奥に人の声
紫陽花を観に人集まりて人の群れ
紫陽花の色に合わせて傘の色
蛍来い蛍来い来い歌となり
                   つとむ
  
           
言葉を重ねる。・・音楽のフーガのように。
追い打ちをかけるように言葉を重ねることにより
一層言葉の意味を強くすることが出来ると思う。

薔薇咲いて薔薇散るまでの月日かな
薔薇を手塩にかけて育てている人にとって
長くもあり短くもある・・時間と空間。
そして華麗な薔薇の花にも尽きるときの来る無常観。

紫陽花や紫陽花の奥に人の声
紫陽花・・紫陽花と重ねることにより紫陽花園の
広さ・・奥深さを表した。

紫陽花を観に人集まりて人の群れ
人・人と重ねることにより人ごみを強調した。

紫陽花の色に合わせて傘の色
紫陽花の色を愛でる粋な趣味の婦人がいた。

蛍来い蛍来い来い歌となり
ホホホ蛍来い
あっちの水は苦いぞ
こっちの水は甘いぞ
・・先日の蛍狩りで誰かが口荒んでいた。
子供のころよく歌った。
(2015・6・14)





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  1. 2015/06/14(日) 09:36:59|
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薔薇の花


 薔薇の花   いのうえ つとむ

垣根にバラの花が咲いていた
色褪せて咲いていた
もう花は枯れているのか

傍らで
ミニスカートの女子高生が
楽しそうに三人談笑していた

夕暮れになっても
彼女たちの
明るい笑い声が聞こえてきた
       
 
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

薔薇枯れて女子高生の笑い声
薔薇枯れて女子高生の高笑い
                   つとむ  

詩と俳句の違いは何処にあるのか? 
華やかに咲いていた薔薇の花が廃れて萎れていた。
方や・・女子高生が談笑しながら
ぴちぴちの脚を短いスカートから覗かせていた。
この対比を詩と俳句でどう表現するのか?まとめてみた。                       (2015・6・12)
  


 
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  1. 2015/06/12(金) 09:22:15|
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梅雨・七句

梅雨・七句

梅雨疎しミント一葉ポケットに
梅雨晴れて日増しに脚の軽くなり
梅雨晴れ間友のメールに立ち止り
歩行のみが今の仕事よ梅雨の中
鼻歌も歩行のリズム梅雨晴れ間
心地よき杖の音聞く梅雨晴れ間
高血糖歩け歩けと梅雨晴れて

                    つとむ

『心の日記』としての俳句
友達と俳句の推敲をしていて
「多くの人が俳句を作っているよ」と話した。
月並み俳句の自称『俳人』がいて
この世に俳句は星の数ほどある。
・・当然同じ俳句が出来る。
※ 白梅や背中合わせに咲く花も
僕は二卵性双生児として生まれて
常に比較され・競争し反目しあい
育ってきた・・そして生きてきた。
梅の花を写生していて・・「出来た!」と
喜んで大歳時記を開いてみると
まったく同じ俳句が載っていた。
先句があり・・捨てることにした。
落胆もしたが喜びを感じたものである。
著名な俳人と『同じ境地の俳句』が出来たことに!。
「星の数ほどある俳句だから・・同じ俳句が出来て当然」
そう思って『心の日記として』俳句を作ろうと思った。
(2015・6・12)




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  1. 2015/06/12(金) 06:28:00|
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蛍の夜 十句

 蛍の夜 十句
友の手の温もりありて蛍の夜
蛍舞ふいろはにほへとあいうえお
やわらかく舞う蛍火の息使い
ほろほろと落つる蛍は枝の先
蛍にも好む木のあり星の夜
草叢(くさむら)に隠れし蛍の恋心
蛍火の恋のときめき点滅し
足元が危うきものよ蛍狩り
指の間に蛍の灯かり熱からず
掌は火傷(やけど)の思い蛍には 
                   つとむ
 

友の手の温もりありて蛍の夜
蛍舞ふいろはにほへとあいうえお


70歳・80歳の老人が3人で仲良く蛍を鑑賞した。
蛍は平仮名のように柔らかく舞っていた。
平仮名を覚えたての少年少女の童心にかえって
無邪気に楽しく鑑賞した。


やわらかく舞う蛍火の息使い
ほろほろと落つる蛍は枝の先
蛍にも好む木のあり星の夜

良く見ると蛍が集まる木とそうではない木がある。
柔らかな蛍の舞いに虫のかすかな息を感じた。
枝から枝に落ちる姿に・・はかなさを感じた。


草叢(くさむら)に隠れし蛍の恋心
蛍火の恋のときめき点滅し


蛍のような小さな虫にも異性を求める命がある。
自然界には不思議なことばかり・・畏敬の念を覚える。

足元が危うきものよ蛍狩り
指の間に蛍の灯かり熱からず
掌は火傷(やけど)の思い蛍には

昔子供のころに蛍狩りとは蛍を籠に入れて鑑賞した。
麦わらで作った小さな籠だったと思う。
掌にとまっている蛍を見て通りがかりの婦人が
「蛍には掌は火傷の思いだそうよ」と言った。
そういえば鮎もそうだ。
人間の体温は小さな虫や魚にとって残酷な熱さだろう。

(横浜市の栄高校の下を流れる小川のほとりで)
(2015・6・10)








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  1. 2015/06/11(木) 00:54:31|
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夏の月


擦れ合いし葉裏にこぼるる夏の月
落ち葉背に夏の月にも抱かれをり
夏の夜の原始の人か焚火せり
焚火して心奪わる夏の夜
焚火尽きて友偲ばるる夏の月
                    つとむ


俳句は難しい・・『季語』
※ 擦れ合いし葉裏にこぼるる夏の月
ほとんどが『おぼろ月夜』で『満月』であった。
『おぼろ月』だと春の季語。
『満月』は秋の季語(陰暦8月15日)
時たま・・雲が切れて風で擦れ合う葉の隙間から
・・さっと月光が射してきた。・・『夏の月』とした。
『れし』と『るる』との違い?。

※ 落ち葉背に夏の月にも抱かれをり
『落ち葉』は冬の季語。『夏の月』と夏を強くした。
・・季語が重なっている。・・(季重なり)
川の岩盤の上で落ち葉が積もっている。
この落ち葉に抱かれるように寝ていた。
野宿して夏の月の光にも包まれていた。
・・『にも』に工夫をした。

>※ 夏の夜の原始の人か焚火せり

『焚火』は冬の季語。・・あえて『夏の夜』とした。
・・これも季語が重なり・・(季重なり)。
焚火をして炎を見ていると
原始人になったような錯覚を起こしていた。
『夏の夜に』を『夏の夜の』として
・・『の』を三個並べて調子を整えた。

※ 焚火尽きて友偲ばるる夏の月  
これも『焚火』冬と『夏の月』夏の季語が重複している。
             
何とか5・7・5にまとめてみたが
敢えて季語を重ねてみた。
俳句は季語というハードルを越さなければならない。
(無季俳句は別)。
電話など無い江戸時代からスマホの時代・・厄介なものだ。
季語に悩むところが・・また頭の体操になるのかも。  







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  1. 2015/06/09(火) 22:06:28|
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心のカレンダー6月

6月
心のカレンダー6月(撮影・横浜球場)

  焚火    いのうえ つとむ

川岸で焚火をした
80歳の
・・6月1日

岩盤の落ち葉の上で
横になったが
冷え込んできたので
目がさえて来て眠れず
瀬音を聞きながら
月を眺めていた

薄く雲がかかっていて
おぼろ月夜
静かな夜だった
真上の空を飛行機が
翼のライトを点滅しながら
横切って行った

足元にある
木の枝や
落ち葉を集めて
鮎釣りの友だちと
談笑しながら
焚火をした

太い枝だけでは
燃え上がらず
小枝や落ち葉を
何度も集めて来て
夜が明けるまで
炎を見つめていた

何十年ぶりだろうか
焚火をしたのは
小枝を継ぎ足し
炎を見つめていると
原始人になったような
錯覚を起こしていた

焚火の温かさに
 身も 心も
酔いしれていた
カジカガエルの
涼しい声を
・・聴きながら


山梨県の桂川に有山さんと中島さんに誘われて鮎釣りに出かけた。鮎の解禁の日は狭い川なので先着しないと良いポイントが取れない。そこで前の日に川に行って場所どりをするわけである。・・鮎釣りをしていると人柄が出る。品の良い人もあればマナーをわきまえない人もいる。・・趣味なんだから皆が楽しく心豊かに釣りをしたいものだ。ちなみに僕は夜どうし焚火をしていたので釣りを休み昼寝をした。 (2015・6・1)




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  1. 2015/06/03(水) 16:01:58|
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