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走れ!でんどう三輪車
齢70にしてブログなるものに挑戦!人生まだまだこれからですよね(^^)//。俳句や詩歌を趣味として又釣り人として、 、、、、、はたまた「でんどう三輪車」として、日々の出来事を綴ります。

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心で見る・心で聞く

心で見る・心で聞く
/////思い出のエッセー////////////////////////////////////////////

 黒いチューリップ  いのうえ つとむ

四月半ば,春といっても寒い日が続くこのごろ、今日も寒冷前線が空を覆っていて自転車のハンドルを握る手が冷たい。
メール便の配達コースで庭に花が咲き競う住宅地がある。今流行のガーデニングというのだろう。三色すみれの鉢が並び枝垂れ桜も咲いている。四季を通じてそれぞれの花の競演で見飽きることは無い。
その住宅の通りに「いちご堂」という小さな看板がある。鍼灸院の看板で毎日のように配達する家である。
中年の婦人がチューリップを鋏で切っておられた。鍼灸院の先生である。「今日は、綺麗ななチューリップですね」と挨拶すして、メール便の封筒を手渡すと
「郵便やさんですか、お花をを持っているのでポストに入れて」
「メール便です、じゃあ、ポストに入れときますね」
「そうして下さい」
「大きなチューリップですね」
「でも、すぐ散ってしまうの」
「この黄色の花は芯のところが黒いのですね」
「そうなの?・・私は見えないのよ、だけれど紫の濃いのと違う?」
「そういえば紫かもしれませんね」
前にも挨拶をしたことが一度あったが初めて目が不事由だと知った。
普通の眼鏡をかけておられて外見では分からなかった。
「こちらの赤いチューリップのほうが濃い黒い色に見えますね」
「どれですか、これ?」
「よく見ると紫の濃い色ですね」
「オランダはチューリップの国でしょ、黒いチューリップで戦争したと言うからね」
「黒いチューリップ・・そんな謂われがあるのですか?」
「私は事故で見えなくなったの、最初は黄色い色や赤い色から見えなくなったのよ、色盲ってあるでしょう、ああゆう感じからね」
「大変ですね」
「私は見えないけれどね、お客さんが喜ぶと思ってね、ガーデニングの専門の方にお願いしているのよ。ところで貴方のお名前は?」
「井上と言います」
「どちらにお住まいなの。洋光台?」
「はい、五街区に住んでいます。うちの妻がローアなのですが、途中で失明されると大変ですね」
「いいえ、そうでもないわ。貴方手話されるの?」
「僕はしません、口話です」
「口を見て話すのね。私もね、点字しないのよ。小説もテープがあって聞けますからね」
「ああ!僕の同級生の仲の良い友達が、かれこれ20年ほどボランテアで小説など本の朗読をテープに入れていますよ・・夜中の2時ごろまで起きているとか」
「そう!有難いわね。人のためになることは良いことだわね。良い人生ね」
「なかなか出来ない事ですよね」
「お宅の近くに、・・・大嶋さんというローアの方がいるでしょう」
「妻の友達です」
「一度来られたのよ。災難にあったときに連絡できる会を作って市と話を進めているのだけれど中々はかどらなくてね」
「そうなんですか」
「でも最近は好くなったわね。ここのところ市のほうも好くなったわ。皆が変わってきたわ・・先日も二人の方が道案内をしてくれたの。以前は石をぶつけられたからね」
「今ははテレビでも手話をやるし社会の目が変わってきましたね」
「私たちは杖があるから外見で分かるから良いけれど、ローアの人は見た目で分からないから大変ね、張り倒されたことがあったと言うからね」
「以前はオシだのツンボなのと言われていたからね」
「私ね一度懲りたことがあるの。手話通訳が良くなくて誤解されてね。障害者同士でも意思の通じないことがあってね」
「手話も難しいからね」
「私パソコンをやっているのよ!文字が音声に変わるの!」
「そう!凄いね!僕もブログで詩やエッセーを書いているのです」
「何人の人が読んでくれているの」
「一日150人ぐらいかなあー」
「凄いはねー読みたいわ。今度機会があったら読ませてもらうわ」
「ぜひ読んでくださいね」
「私ね、目が見えなくなってからお声で人柄が分かるのよ。今のほうが前より人生が充実しているのよ。見えるときは見逃していたことが見えるのよ」
「目が見えると表面だけしか見ていませんからね」
「外見で判断するのではないのよ。心の奥が見えるのね。怖いわよ!フフフ」
「・・・・・」
「貴方いい人だわね」
赤いチューリップも黄色いチューリップも芯の周りが濃い紫色の黒い色であることを、このとき・・しみじみと見ることができた。
いつもは通り一遍の見方でただ「綺麗だだなー」と見ていた花である。

(2006・4・16)

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まほさんと・みるくさんの
ご要望にお答えして拙い文章ですが三度アップさせていただきました・・感謝!。

(2007・6・1)



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  1. 2007/06/01(金) 08:33:38|
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バラの花

(撮影 月草さん)
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  バラの花  いのうえ つとむ

ぎゅっと握り締める
はらはら
はらはら
指の間より
散る・バラの花びら

ぎゅっと抱きしめる
どきどき
どきどき
胸奥に伝いくるは
喘ぐ・君の心音

生きていることの
・・幸せ
生きていくことの
・・切なさ

今日という日
今日という一日


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メール便を配達していて「いちご堂」という鍼灸院の玄関先にピンク色のバラの花が寄り添うように散っていた。・・ジーンと心に響くものがあった。

恋せよ !
・・花の精
恋せよ!
・・吾

・・恋は楽しい
・・恋は切ない
幾歳重ねても



(2007・6・1)
(月草さんに感謝!)




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  1. 2007/06/01(金) 06:59:40|
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